「イベントって、どんなイベントなんですか?」

「サーカス団の公演とかもありますよ。それからスイーツやサンドイッチなどの販売もありますし……。何より可愛らしいマスコットと写真が撮れるそうなんです」

 カルナさんは歩きながら、そう言っていた。

「マスコット?」

 一体、どんなマスコットなのだろうか……?

「はい、ミントくんという可愛いマスコットです。 こちらの街ではミントくんが大人気なのですよ?」

「ミントくん……ですか」

 ミントくん、ますますフォルムが気になる。

「あとチョコくんもいますね、確か」

「チョコくん?」

「はい。チョコレートをモチーフにしたマスコットです。 一応二人はお友達、という設定のようですが」

 ミントくんとチョコくん。……それってチョコミントってことでいいのかな?
 ますます謎のベールに包まれたマスコットに、わたしは興味津々になった。

「さ、もう着きますよ、姫」

「は、はい」

 遠目からではあるが、賑わっている人たちがぼんやりと見える。
 楽しそうな音楽が、大きな音で流れている。

「うわっ……!」

 楽しそう……!