「じゃあ…」


白翔くんは私の手首に顔を近づける。

さっきと違ってその様子がはっきり見えて,思ったより恥ずかしかった。

わ,ぁぁ…

こんな風になるんだ……

出来上がった小さな赤色を,まじまじと見つめる。

確かに,これは嬉しいかも。



「すごい…うれしい。白翔くん,ありがとう!」



白翔くんを見上げて笑うと,白翔くんは私に近づいてくる。

わっ

-ちゅっ

普段あんまりしない分,私は簡単に赤面する。

白翔くんはそんな私を見て,今度はぎゅっときつく抱き締めた。



「みあ,もう一回だけ」



白翔くんは私の首筋にまた唇を当てた。

さっきよりも長いそれに,私は肌を吸っているのだとやり方を知った。



「えへへっなんか白翔くん,吸血鬼みたい。私,食べられちゃう?」



くすぐったくて,照れ臭くて,そんなことを言う。