部屋に入ってはぁーっと
大きなため息をつきながら
ベットに横たわり携帯を開く。

...爽からの連絡はない。
「そりゃそうだよねー」口に出した途端
涙が溢れてきた。
もう爽のことは諦めよう。
そう思った時携帯が鳴った。

「もしもし、俺だけど、」
優だった。
何も言わず泣き続ける私に
「...ちょっと待ってろ。」ブチっ

電話が切られ、数分後 ピンホーンと
インターホンが鳴りドアを開けると
そこには優が立っていた。
その姿をみてさらに涙が溢れる。

「電話してよかった。
やっぱ1人で泣いてんじゃねーか、
俺を頼れって言ったばっかだろ。」
優はそれ以上何も言わず私が泣き止むまで
ただ抱き締めてくれていた。

ひとしきり泣いて落ち着いたので
「私、爽のこと諦めようと思う。」と言うと
優は少し驚いたような顔をしたが
「そっか。お前がそう決めなんなら。
ちゃんと爽と話して来いよ」
「うん。わかってる。
今日は本当にありがとう。」
「 俺は名前の通り超優しい男だからな!
じゃあ、次こそおやすみ」と
優は帰って行った。

優が帰った後、私は爽に
「明日、話がしたい。」とメールをした。
少し経ってから
「いつもの時間に倉庫で待ってる」と
爽から返信が来た。
「わかった。」とだけ返信をし眠りについた。