金曜日。いつもの時間に仕事が終わると
わたしは必ずいつもの場所に向かう。

「今日も待たせてもらうね」いつものように
彼らの倉庫に着いて優に声をかけた。
「あぁ、もう少ししたら来るんじゃねえかなぁ」と
ソファに横になりながら返事をして来た。
テーブルを挟み向かい合わせで置いてある方の
ソファに私も座り、そこからは2人で
他愛もない話をしていた。

ガラッとドアが開く音が聞こえ、
私と有はその音の方に振り向く。
「じゃあ俺はこれで」と優は倉庫から出て行く。
これもいつも通り。

「また来てんの、こりねーヤツ」
「だって私、爽のこと大好きだもーん。
連絡見たから来てくれたんでしょ?」
「別にそう言う訳でもねーけど」これもいつもの会話。

「来いよ」そう言われ隣にある部屋に
入ろうとする彼について行く私。
ベットと簡易的なテーブルしかない
部屋に入りベットに横並びに座る私たち。
私の一方的な話を
「あぁ」「うん、へー」とタバコをふかしながら
聞いてくれる。
彼がタバコを吸い終わる頃には、
私の話もネタをつき、「もういい?」「うん」

そうしていつものように素っ気ない態度とは
裏腹に優しく抱いてくれる彼との時間。
私はそれだけですごく満たされていく。
「この時間がずっと続けばいいのに」と思う。