大人っぽくて綺麗な女の人。その人たちは、月原君と並ぶとお似合いで少しもやっとした。
そして、唇を噛み締めた。
「ねぇ、君ひとり?」
服がシースルーになっている肩の部分に手を置かれ、その人の体温を感じた。
声のした方へ振り向くと、所謂チャラ男という言葉が合う人がいた。
「俺と遊ばない?」
なかなか、肩から手を離してくれなくて鳥肌がたった。
「あの、ごめんなさい。待ち合わせをしていて、」
後ろに身を引くと、さっきまで肩にあった体温が無くなり変わりに別の体温に包まれた。
大好きなシトラスの香りに大好きな腕。
「離せ。」
いつも以上の低音ボイスで発せられた声は目の前のチャラ男に向けられていた。
「ひっ、、男いんのかよ、」
颯爽と立ち去って行ったチャラ男。
背後から回された腕に手を当てて存在を確認する。安心する。
さっきまでの鳥肌も治まり一息つく。
「ありがとう。月原君」
後ろを向くと、やはりそこには大好きな人がいた。