『こういうとき、1人暮らしだと寂しかったなぁ。りょうがいて、安心した。』

 りょうが帰ってきた。
「大学に行ったんじゃないの?」
「行かないよ。夢佳が大変なときに。」
「単なる熱だよ。」
 と言いながら、内心嬉しかった。

「薬と食べやすいもの買ってきた。
 プリン食べる?」
「うん。ありがとう。」
「食べたら薬飲めよ。」
「はい。」
「熱あると素直だなぁ。」
 頭ポンポンされた。
 ドキッとした。

『私、りょうのこと好きだ。』
 気づいた瞬間、恥ずかしくなった。