弘「あー。派手に転んだな」

慧「うん。あーほんと最悪だ。愛深の前で」

健「愛深カッコ悪いとか思わねぇだろ」

慧「そんなこと分かってるよ」

弘「プライドと男心の問題だな」

健「まぁ分からんでもない」

弘「取り敢えずゆすいできたら?」

唯「……俺も水飲んでくる」

そういう俺を,慧はじっと見ていた。



「なにか言いたいことがあるんじゃないの?」

「……まぁ」

「なに」

「慧がどう思うかなんてどうでもいいけど,俺は愛深が好きだよ」

「知ってる」

「そんなこと俺だって知ってる」

「そういうとこ,ほんとムカつく。それに俺に言ってどうすんの」

「だから,俺もちゃんと言うよ。それを,言いたかっただけ」



愛深~!

ーぎゅっ

ごめん。最後だから……

気持ちを知ってハグにも戸惑っている愛深にーー

屈んで? 

ーちゅっ

(おでこ)

は?

へへっ昔いっぱいしてくれたお返し。結局初恋は失恋になっちゃったけど,大好きだよ。愛深。恋人はもう諦めるから,ずっと友達でいてね。

……うん! 私も大好きだよ。もう慧は一生親友だから!

愛深,もう返してもらうから。

うん,いいよ
ーー

すきーーー

丸く収まって良かった。

関係まで,壊すつもりはないから。

ふふっやっぱりやさしいね

それはそれとして

ごしごし

……いまここにしたら慧と間接キスしたことになる? うざっ。すっごい腹立つ


ーちゅ

せめてここは誰にも許しちゃダメだから。体育ん時,慧が愛深のところには知っていった時も,まじで焦ったし