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「それで? 結局、どうなの?」
お昼休み、中庭でお弁当を食べながら、失恋したことを話すと、サナちゃんに問いつめられて。
「彼方くんは、わたしのこと、友達以上に見てないってわかったし、逆に、わかったらスッキリしたんだよね、なんか」
「そんな簡単に諦めていいの? どのみち、彼女はいないわけでしょ?」
「諦めるっていうか…」
これ以上、どうにかしようという気が起きない。
わたしの一方的な片想いだったってわかって、ショックはショックだったけど、彼方くんには好きな人がいるわけだし、その想いを阻止して、わたしを好きになってもらおうまでの気持ちにはならなかった。
ただ、素直に応援しようって…。
わたし、自分が思ってたより、彼方くんのこと、好きじゃなかったのかな…?