やばい、サナちゃんの目が本気だ。
本気でキレてる。
「はあ！？ あんたは口出さないでよ！ 関係ないくせに」
「大いにありますけど！ 沙葉の親友なんで！猫被るのは勝手だけど、限度ってものがあるでしょ。これ以上ありもしない噂を流したら、ほんとに許さないからね！」
「サナちゃん、わたしは大丈夫で（沙葉は黙ってて！）」
ええ…。
「いーい？ 卑怯ことはしないで！ わかった？」
「なんなの、わたしは悪くない！ だいたい、可愛川さんが優星に色目使うからでしょっ」
「いや、だから、そんなつもりは…（あんたのせいで振られたんだから、この疫病神！）」
や、疫病神って……、ひどい。
ぜんぜん、間に入れないし。
どころか、ふたりで喧嘩になってる。
