──目が覚めると、何故か私の視界には天井が広がっていた。


「えっ、」


何で…?私はあの後どうなったの…??


確かに私は冷水をかけられて、凍えて…


…記憶を辿ると、それはあまりにも怖すぎて…
知らぬうちに私の頬は涙で濡れていた。


「叶愛…?」


「……え、一ノ瀬くん…??」


何故か顔が苦しそうに歪んでいる一ノ瀬くん。


「大丈夫か?」


優しすぎるその声を聞くと、また、涙を流してしまいそう…。


「大丈夫。」


「良かった…って、全然良くないよな。遅すぎたよな。ごめん。」


そっか…一ノ瀬くんが助けてくれたんだ。しかも、ずっとそばに居てくれたの?


意識が途切れる寸前、私は一ノ瀬くんに助けを求めた。そしたら、本当に一ノ瀬くんが来てくれたんだ。