17 (君だけにしたいこと)
[煌空side]


夏休みが始まって、半分ほど経った日。


いつも朝8時までには起きて下に降りてくるのに、10時になっても降りてこない叶愛に、心配になった俺は、2階に上がって行った。


そして、叶愛の部屋をノックする。


「叶愛、起きてる?なんかあった?」


「………一ノ瀬くん、?」


辛そうな声………なんだよ、すげー心配なんだけど。


「入っていい?」


「………う、ん、どうぞ」


叶愛の了解を得て、部屋に入ると、叶愛はベッドの上で苦しそうにお腹を押えていた。


「え、!?大丈夫か!?」


「う、ん、大丈夫。」


嘘つけ。全然大丈夫そうじゃない。


「何があった?」


ベットの横まで行って、屈む。


「…………お、」


「ん?」