すかさずそう突っ込んだけど、お母さんはそれが……と続けた。


「慧ね、サッカークラブの合宿なの、1ヶ月間。」


「は、……?え、慧!そうなのっ!?」


いやいや、聞いてない!!


「そうだけど……」


何かに納得がいっていない様子の慧の顔。


「一ノ瀬くん、ごめんね、突然。でも、叶愛1人だと心配だし、守って貰えないかな?」


「お父さん、さすがにそれは一ノ瀬くんに迷惑っ、」


「分かりました。」


えっ、……今、分かりましたって聞こえたけど……私の聞き間違いだよね…?


いや、そう絶対そう。だって今の……一ノ瀬くんの声だったもん。


「叶愛がいいなら、俺は全力で叶愛を守ります。」


お父さんとお母さんを真っ直ぐに見て、宣言する一ノ瀬くん…に、私は見開いた。