私は、本を返すために立ち上がった。
 
 近くにいた工藤くんに、椅子がぶつかった。その拍子に、よろけてた。
 必死に、踏ん張ろうとするも出来ず、倒れてしまった。
 工藤くんが助けてくれようとしたのか、私の上に覆いかぶさっていた。

 しかも、メガネが外れて少し離れたところに落ちていた。

『まずい。この状況、ムラムラする。ダメだ。抑えなきゃ。』
 しかし、抑えられなかった。