途中まで、一緒に帰った。
「メガネがストッパーになってるなんて、面白いね。」
「工藤くんだって、何もつけてないけど、ずっと演技してるじゃん。」

「うん。もう、逆に、自分がわからない。
 でも、金森さんといる時間は自分自身でいられてる気がする。ありがとう。」

「工藤くん、らしくないなぁ。私も、意地悪で優しい工藤くんが、工藤くんらしいと思うよ。」

『ちゃんと話したの初めてだなぁ。』
 なんか、ホッとする。