耳に、工藤くんの吐息がかかった。
「あぁん。」
 声が出てしまった。

「え?」
 また、息を吹きかけられた。

「あぁ。ん。」

『ダメ。理性が飛ぶ。』

「金森さん、もしかして、気持ちいいの?」
「いや、そんなことない。降りて。」
「へー。」

 工藤くんが、退こうとしたかと思い、起きあがろうとした。
 すると、工藤くんに押し倒され、手を床に抑えられた。
「あぁん。」
「やらしい顔。」

「やめて。」