え?
私………?
離れていてもはっきりと私の名前を言ってる声が聞こえた。その瞬間足が勝手にガクガクと震える。
小川くんが言っていたこと本当だったんだ。
もしかしたらあの人たちはcheaterのメンバーかもしれない。桃菜ちゃん、私と勘違いされちゃったんだ。
どうしよう。
私の、せいで………。
「私は桃菜よ!冬馬の彼女!」
「へぇ。噂通り可愛い彼女だな。アイツもやるじゃねぇか。………じゃあ藤原心美の居場所はどこだ?」
ドクドク………。
早鐘を打ったようになり続ける心臓。私は無意識にぎゅっと胸の辺りを握りしめる。
桃菜ちゃん、桃菜ちゃん……。ごめんね。
弱い私でごめんね、巻き込んでごめんね……。いろんなごめんねが頭の中でいっぱいになり呼吸も荒くなる。
その場から動けなくなって座り込んだ。
「はぁ、はぁ………う、桃菜……ちゃん」