「え、いいんですか?」

「クリスマスプレゼントだ。よく頑張ったな」


うわ、ちょっと心に染みてしまった。
こういうのに弱いんだよな俺。


「あざーす」
「ありがとうございます!」


先生ってすげぇんだな。

今度こそお礼を言って廊下に出ると、ぴゅっと吹き抜けてきた風に体が震える。


「あーー疲れた」
「だね……」

普段使わない頭を使ったせいか、かなり疲れた。

隣をちらりと見れば、寒さに身を縮める水原の姿。


寒いよなー。俺も寒い。
頭使ったし、甘いものとか食べたくねぇ?
どっか、カフェとかにでも行くか?
ほら、クリスマスだし。


デートに誘うシミュレーションはたった今脳内で終わらせた。

あとは言うだけ。言うだけだぞ。

勇気を出せ!