「なら行こうぜ」
「はっ!?」

立ち上がりながらそう言った俺に、まるで終わったの?とでも言いそうな目でこっちを向く水原。

「え、終わったの?」

あ、言った。

「おう」

そう返事をすれば一瞬にして渋そうな顔をする。


嫌そうだな……。

どうみても一緒に行きたくなさそうだけど、ここで別々になるわけにはいかない。


なんたって今日はクリスマス。

補習が終わったら、どこか行こうと誘うつもりなのだから。


……まぁ今の状態じゃ、断られる可能性の方が高いけど。


それに水原はクリスマスを特に意識してなさそうだし、俺の目論見は不発に終わりそうだ。


だからといって水原と一緒に入れる機会をわざわざ手放すはずもなく、嫌そうな水原を連れて職員室へと向かった。