「作文、終わったの!? 書き直しじゃないの??」

「ん? 下書き提出したら、1カ所、送り仮名を訂正されただけだったから、すぐ清書できたけど」

 ど、どういうこと??

「あーっ! もしかして、私には『テンプレでいいんだよ』とか言っておいて、自分はテンプレじゃないのを書いて提出したとか?」

 護が、しまった! という顔をした。

「悪い! でも、あのときは、玲奈が困ってるみたいだったから、真剣に悩まないで、気楽に書いたらいいのに…って思って、ああ言った。オレは、自分の目標が明確にあるから、それを書いた」

「そのときに、そう話してよ。ズルくなーい?」

「本当にごめん!」

「悪いと思うなら、何を書いたか教えて」

 私は意地悪く笑ってみせた。