「そうだ、昨日言ってた事情って何?」

 さっきの恭子との会話を思い出しながら、護に尋ねた。

 村田君のことを気にしている様子は感じられない。何も聞いていないのかな??

「ああ、それはそのうち話す」

「もったいぶるんだね」

 …やっぱり村田君のことは関係、ない…??

 突風が吹いた。

「さっむーい!!」

「もう1月も終わりだからなー。今が1年で1番寒い時期か??」

「そうだと思う。あー、もう2月になるのかー。2月に入ったら…」

「おお、バレンタインだな! 今年もくれんの?」

「ちょっと、頭の中、お花畑なんじゃないの!? 2月って言ったら、立志式でしょ? 作文の提出期限、もうすぐなんだよ」

「作文なんて、どうせ『勉強をがんばって、志望高校に合格したいです』って書くヤツばっかだろ?」

 うっ!それ、私のことだ。