「もう、恭子って、夢がなさ過ぎるよー。呪いの真偽はさておき、とりあえず、村田 ゆうたろう君? とデートだけしてみる! その後のことは、そのときにならないと分かんないんだしね」

 私は決意を固くした。

「あっ、そうだ、護も2組だった。村田君ってどんな人なのか聞いてみよっと。それに、『デートに誘われた』って言えば、けん制にもなるはずだし、ちょうどいいや」

「けん制? なんで、佐藤君にけん制なんてしないといけないの?」

 『もうオレにしておけば?』と護に言われたことを恭子に教えた。

「あははっ! 佐藤君、ついに言っちゃったんだ! 最高過ぎる!!」

 恭子が大笑いするなんて思いもしなくて、私は面食らってしまった。