今日を私の記念日にしてしまおうかな?

 な、なんと、この私に、恋愛イベントが発生したのだ!

 モテない人生、14年と少々…でも、それもここで終了ですっ!!

 「前田さん、ちょっとだけ、いいかな?」

 昼休み、廊下で2組の男子から、そう呼び止められた。

 小学校は違うし、中学でも同じクラスになったことがない。顔と名前だけは、かろうじて知っている、という程度だった。

 でも、あっちはそうではなかったみたい。

「前田さんのこと、少し前から、いいなって思ってて。もしよかったら…なんだけど、今度、2人で遊びに行かない?」

 これって、デートだよね? デートに誘われるなんて、初めての経験だけど、勘違いなんかじゃなくて、間違いなくデートだよね?

 遠慮がちに誘ってくれたところも好印象!

「都合が合えば…」

 驚き過ぎて、私はこう答えるので精いっぱいだった。