「じ、じゃあ、護の家族が、私じゃない、他の人を勧めてきたら、どうするの?」

「えーっ!? オレが『玲奈がいい』って言ってんのに、オレの家族の一体誰が、他を勧めてくんだよ。ぷぷっ、ありえないわ」

 …うん、そうだね。

 護に笑い飛ばされて、どうしてそんなバカなこと考えたんだろって、私まで笑ってしまった。

「なあ、玲奈、オレは玲奈が好きだよ」

 護にはっきり『好き』だと言われるのは、これが初めてだ。

 胸が早鐘を打つ。

「ずっと玲奈だけだよ。玲奈にもオレのこと、1番に好きになってほしい」

 真っ直ぐな要求…な、何て返事をしよう??

「い、い、いつから?」

 困ってしまって、質問に逃げてしまった。

「『いつから』なんて、そんなの分かんないよ。ずーっと前からだから。でも、自覚したのがいつかは分かる」

「それは、い…つ……?」

 ドキドキしながらも、興味がわいた。

 いつだったか、恭子が『護は小学校のけっこう小さい頃から、私のことを好きだった』と言っていたのを、今、思い出したのだ。