ツヤは睡眠も食事もあの日以来まともに取っていない。脆い人の体ではとっくに倒れているだろう。妖の体だからこそ、ずっと生きていられるのだ。
廃人のようになってしまったツヤにできることは限られている。人ではないため、人が飲む精神安定剤などは効かない。そのため、イヅナたちは時間があればツヤに話しかけ、ツヤの好きな食べ物などを用意し、ツヤの心を助けようと必死になっている。だが、ツヤの心は固く閉ざされたままだ。
「あたしは、生きている価値のない存在……」
閉ざされていた口が開いたと思えば、ツヤの口から出るか細い声はイヅナたちの心を沈めるような言葉ばかりを紡ぐ。
「これは気長にやっていくしかないね」
「過去にあんなことをされたなら、こうなってしまっても仕方ないわ」
エイモンやチェルシーに沈んだ心を持ち上げてもらいながら、イヅナや他のアレス騎士団の団員はツヤと向き合っている。しかしーーー。
「あの鬼、姉の呪いのおかげで人を喰えないらしい」
廃人のようになってしまったツヤにできることは限られている。人ではないため、人が飲む精神安定剤などは効かない。そのため、イヅナたちは時間があればツヤに話しかけ、ツヤの好きな食べ物などを用意し、ツヤの心を助けようと必死になっている。だが、ツヤの心は固く閉ざされたままだ。
「あたしは、生きている価値のない存在……」
閉ざされていた口が開いたと思えば、ツヤの口から出るか細い声はイヅナたちの心を沈めるような言葉ばかりを紡ぐ。
「これは気長にやっていくしかないね」
「過去にあんなことをされたなら、こうなってしまっても仕方ないわ」
エイモンやチェルシーに沈んだ心を持ち上げてもらいながら、イヅナや他のアレス騎士団の団員はツヤと向き合っている。しかしーーー。
「あの鬼、姉の呪いのおかげで人を喰えないらしい」