高校3年生の冬、
　裕太は、工業系の短大に進学が決まっていた。
　私は、看護師の専門学校への進学が決まっていた。

　高校卒業間近になった頃、裕太が告白してくれた。
「俺、高校1年生の時から、怜花が好きだった。付き合ってくれないかな？」
突然だった。そんな風に想ってくれていたとは思わなかった。
　「私もずっと好きだった。嬉しい。」

　こうして、付き合うことになった。
　お互い、違う学校だし、バイトもしており、忙しくて、なかなか会えない日もあった。
「ごめん。来週から実習だから、遊べない。」
とか
「俺、今度、大会があってさ。それの製作に集中したい。」
とか。

　お互い、将来の夢を叶えるのに必死だった。