髪型はサラサラのマッシュ。大きくくりくりとした目の所為か幼くも見えるし、全体的に整った顔立ちから大人びて見えたりもした。

すると、その彼とばちっと目が合った。と思うと、少し嬉しそうな表情をしながら私の方へとやってきて、

「あの…ミキさんですか?」

と話しかけられた。

「そうですけど…」

私の知る限りこのぐらいの歳の人は友人にいない。見た目からして高校生かな、と思った。

誰ですか?と尋ねようとしたとき、私の目の前で頬杖をついていた室木さんの表情がぱっと明るくなった。

「こいつが見習いだよ。俺の孫で、那智っていうんだ」

室木さんと彼——那智くんを交互に見てみると、その顔立ちはたしかに似てなくもなかった。

けど、失礼ながら室木さんの孫にしてはかなりイケメンだなと思ってしまった。

「ま…孫?あれ、室木さんっておいくつでしたっけ」