「主任、これって……」
向かいの席に座る主任に引っかかった資料をみせると、わざわざ席を立って私の後ろに回ってきた。
「どこ?」
「ここ、なんですけど。
こっちの資料と今回送ってもらったので違ってて」
「うーん。
どっちが正しいんだろね?
でも、確認しようにも今日はもう無理」
時計は既に、八時を指してる。
課内にはほとんど人がいない。
「そうですね。
先方にメールだけ送っときます」
「うん、そうして」
顔を上げたら、主任の顔が思いの外近かった。
……吐息すら、かかってしまうほどに。
思わず固まってしまった私に主任の顔がもっと近づき、……唇が、ふれた。
「……主任」
「ん?」
主任はいたずらっ子のように笑って、自分の唇の前に人差し指を一本立てた。
向かいの席に座る主任に引っかかった資料をみせると、わざわざ席を立って私の後ろに回ってきた。
「どこ?」
「ここ、なんですけど。
こっちの資料と今回送ってもらったので違ってて」
「うーん。
どっちが正しいんだろね?
でも、確認しようにも今日はもう無理」
時計は既に、八時を指してる。
課内にはほとんど人がいない。
「そうですね。
先方にメールだけ送っときます」
「うん、そうして」
顔を上げたら、主任の顔が思いの外近かった。
……吐息すら、かかってしまうほどに。
思わず固まってしまった私に主任の顔がもっと近づき、……唇が、ふれた。
「……主任」
「ん?」
主任はいたずらっ子のように笑って、自分の唇の前に人差し指を一本立てた。