「先生。
ノート持ってきました」
「ん?
ああ、置いといて」
英語教師の控え室に行くと、先生はネクタイを結んでる途中だった。
「ネクタイ」
「ああ。
さっき頼まれて、肉代労働。
邪魔だから外してた」
「ふーん。
……あの、ね?
先生。
ネクタイ、結んでみたい」
「は?」
「先生のネクタイ、結びたい」
ぴくり、先生の手が止まった。
「結び方、わかる?」
「……たぶん」
少し背伸びして、先生の首元に手を伸ばす。
「あのさ。
ネクタイを送るのって『あなたに首ったけ』って意味なんだって。
結ぶのはどうなんだろうね?」
熱くなった顔に気付かれなくて、俯きがちにきゅっとネクタイを締めた。
「冗談だよ」
……嘘つき。
ほんとは知ってる癖に。
ノート持ってきました」
「ん?
ああ、置いといて」
英語教師の控え室に行くと、先生はネクタイを結んでる途中だった。
「ネクタイ」
「ああ。
さっき頼まれて、肉代労働。
邪魔だから外してた」
「ふーん。
……あの、ね?
先生。
ネクタイ、結んでみたい」
「は?」
「先生のネクタイ、結びたい」
ぴくり、先生の手が止まった。
「結び方、わかる?」
「……たぶん」
少し背伸びして、先生の首元に手を伸ばす。
「あのさ。
ネクタイを送るのって『あなたに首ったけ』って意味なんだって。
結ぶのはどうなんだろうね?」
熱くなった顔に気付かれなくて、俯きがちにきゅっとネクタイを締めた。
「冗談だよ」
……嘘つき。
ほんとは知ってる癖に。