彼と買い物中。
ランジェリーショップでセールの文字。

……気になる。

でも。

「いいよ、いってくれば?
一緒に入るし」

「はい?」

「なにか問題でも?」

えっと。
恥ずかしくないんですかね?
でも彼は私の腕を取ると、積極的にお店に中に入っていく。
中に入ると彼は、物珍しそうに周囲を見渡していた。

「なあ」

肩をちょんちょんされて振り向くと、彼がブラを片手に立っていた。

「これ。
これがいい」

「はい?」

私が持ってない、乙女チックなピンクの奴。
それを臆面もなく勧めてくる。

「趣味じゃないっていうか」

「おまえ、色白いからこういうのが似合うんだよ。
それに、どうせそれを愛でて外すのは俺だ。
なら、俺の好みのを買うのが正解」

しれっとそんなことをいう奴に、顔が一気に熱くなった。