バス停までの道を彼とふたりで歩く。
「明日、小テストだっけ?」
彼が唐突に口を開く。
思わず慌てて返事した。
「うん。
そう。
最悪」
「おまえ英語、苦手だもんな」
「こんど、教えてくれない?」
「いいよ」
また沈黙。
なにを話していいのかわからない。
彼とこうやって帰るようになってまだ一週間。
いまだに緊張してしまう。
思わず俯いた視線の先には彼の影。
……あ。
そうだ。
私はそっと、自分の手の影を彼の手の影に重ねてみた。
……影だったら、手、繋げるのに。
……はぁーっ、知らず知らずため息が落ちる。
「どうか、した?」
「ううん、なにも」
怪訝そうな彼に、不自然に上がっていた手を慌てて引っ込めようとした……けれど。
「……だめ、だった?」
足下には繋いだ手の影。
私は黙って首を横に振った。
「明日、小テストだっけ?」
彼が唐突に口を開く。
思わず慌てて返事した。
「うん。
そう。
最悪」
「おまえ英語、苦手だもんな」
「こんど、教えてくれない?」
「いいよ」
また沈黙。
なにを話していいのかわからない。
彼とこうやって帰るようになってまだ一週間。
いまだに緊張してしまう。
思わず俯いた視線の先には彼の影。
……あ。
そうだ。
私はそっと、自分の手の影を彼の手の影に重ねてみた。
……影だったら、手、繋げるのに。
……はぁーっ、知らず知らずため息が落ちる。
「どうか、した?」
「ううん、なにも」
怪訝そうな彼に、不自然に上がっていた手を慌てて引っ込めようとした……けれど。
「……だめ、だった?」
足下には繋いだ手の影。
私は黙って首を横に振った。