「冗談言わないでよ。仕事クビになっちゃう。」


ベンチから立ち上がって、ツキトの横を抜けた。


「捕まえた。」



通り抜けざまに、あたしの手首を掴んだ。



「ちょっと、もう!本当に仕事に遅れちゃう!!」



その手を振り解くために、手を払うけどそんなに簡単なことじゃ掴まれた手首は離れてくれない。



「いや。もうちょっと、本当にやばいの!お願いだから離して。クビになったら責任取ってくれるの?!」



ヒステリックに叫んだ声。



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