「どうしてあたしの名前を教えなきゃ、いけないんですか?友だちでもなんでもない、あなたに。」 「だって、名前知らなきゃ、呼べないじゃん。」 「呼んで頂かなくて、結構です。つきまとうのやめてください。」 淡々と話し続けるあたし。 「ヒドいなぁ。人をストーカーみたいに言うなんて。」 またも、微笑を含ませた声色。ってか、充分ストーカーだろ?! こんなのにかまってる場合じゃない。 勢いよく、ベンチから立ち上がった。 .