「ところで、ツキトさん。どうして今日は、こんなに大きなサイズを買ってくれたのでしょう?」 すでに持て余し気味なサイズの、ブラッドオレンジジュース。 あたしのてのひらの熱で氷が溶けてゆく。 赤みがったたオレンジ色が、優しげなツキトを連想させた。 ツキトが突然、あたしの手首を引き寄せた。 そうしてそのまま…。 「…!ちょ…っと、ツキトっ!!」 あたしの手に握られているカップのストローに口を付けた。 .