「しっかしさ。どうしてコーヒーショップに来てまで、それなわけ?」 ツキトの視線は、あたしが持っているカップにそそがれている。 「だって、こういうとこでもなかったら、なかなか飲めないんだもん。ブラッドだよ?ブラッド!!」 あたしが飲んでいるのは、ブラッドオレンジジュースで、ツキトと一緒にお茶をするときにはいつも、ブラッドオレンジジュース。 そんな風に力説したあたしにまた、あの笑顔で微笑んだツキト。 .