「アヤちゃん。俺と付き合って。」 もう一度言ったツキトは、運転席からあたしの頭に両手を伸ばした。 あたしの両耳の上に、両手を添えたツキトは、そのまま両手を使ってあたしを頷かせた。 「ありがとー、アヤちゃん。」 なんて満面の笑みを浮かべた。 ちょっとびっくりしたあたしを、また笑ったツキト。 「嬉しい?俺と付き合えて?」 あたしに聞いたツキトはまた、こくこくとあたしが頷くように、両手に力を入れる。 .