「…そんな理屈、聞いたことないし。」 またも、可愛さの欠片もないそんなあたしの言葉に、くすくす笑ってくれた。 「ほら。溶けちゃうよ?」 ツキトの言葉に、そっとスプーンで掬って、口に運んだジェラートは、あたしの熱を静かに冷ました。 考えても仕方がないことも、きっとあるんだ。 答えを今、焦って出す必要はないんじゃないだろうか? もう少し、あたしを知ってもらおう。 いつかツキトには、話せそうな気がするから…。 .