矢野原 憂
中岸 亮
同じクラスの、言い方は悪いが目立たない派だった。
矢野原くんは大人しくて真面目で、あまり話に入ってこないような人で、…でも、(あたしから見たら)かなりカッコいい人だった。
そして、中岸くん。
もとは彼と知り合って矢野原くんとも知り合った。坊主頭に濃い顔のすっごく面白い人。
それからひとつ。今になったらクラス中の常識なことだけど、矢野原くんは超秀才。校内順位は総合でも教科ごとでも一位。
その時から(ホントは一目合ったときからかもしれないけど)あたしは彼に惹かれ始めた。
あたしに言わせれば、何故皆彼に惹かれないのかが疑問だった。
そのまま彼らとは友達として
あたしたちは一学期を終えた。
そして二学期にはいり、
その二学期も中盤に差し掛かっている今。あたしの矢野原くんへの気持ちは密かに大きくなっていた
