いつもずっと一緒にいたし、寝てばかりの湊月を起こすのは私の役目だった。
小学校に入ろうと、中学校に入ろうと変わらない。
可愛い顔立ちからみるみる変わって、背が高くなっても、湊月は湊月。
すぐ人に甘えてきて、面倒事が嫌いなただの幼なじみ。
……そう、頭ではわかっていたはずなのに。
やっぱり、見た目の変化は大きい。
少し距離が近くなったり、手が触れたり…そんな些細なことで意識してしまっている自分がいる。
全然男って感じしなかったくせに、急にでかくなって声も低くなった。
そのくせして、甘え上手なところは変わらない。
さっきだってそうだ。
私の気も知らないで、急にあんなことしてくる。