茫然とする学年中の生徒は,弘の言葉で動き出す。

そして,ざわめきが広がった。

……あーあ。

ただでさえ格好いい慧の告白断るなんて,きっと1月は学年中の噂の的だよこれは。

仕方,ないけど。

慧は私に告白してくれた。

こんな私に,人がいても臆さずに。

好きだと言ってくれた。

なのに……

私は,このままでいいのかな。

私は記録係と共にざわめきから離れた場所にいる暁くんを見つめて考える。

その日はあんまり,よく眠れなかった。

ー夏が,来た。

体育大会も,あと少し。