青い空が広がる中、タユはスカイブルーの髪をなびかせながら村の中を、幼なじみの男の子、「ヌラ」と走りまわっていた。


タユは10歳になっていた。


タユとヌラは非常に仲が良く、いつも一緒にいた。


「タユ、またいつもの歌を聞かせてよ。タユの歌声は不思議だよな、俺、ホッとするんだ。毎日きいてても飽きないくらい。」


「本当?私、ヌラの為なら何度でも歌ってあげるよ!」


タユはにっこり微笑んで深く深呼吸し、そして歌いはじめた。


タユの歌声は誰もを魅了する不思議なものであった。タユの歌声を聞いた者は誰でも幸せな気持ちになり、心がやすまるものであった。


タユの歌声が村中に響き渡る…