お昼休み会議が終わって午後の授業が始まる。

午後は古典と世界史、世界史はビデオ見るって言ってたしこっそりスマホいじっててもバレないか…そう思いながら自分の席に着くや否やスマホを開いた。

画面はもちろん、Speaks。

「………。」

何度検索しても127番の人いないんだよね。
番号引くだけ引いただけの人かもしれないし、Speaksで呟いてないだけなのかもしれないし… まだ授業まで少しある、前の席の凛空ちゃんがくるっと振り返った。

「由夢まだ相手見付からないの?」

「え、…うん。探してはいるんだけど」

「手伝う?」

「いいよいいよ!まだ時間はあるし!」

タイムリミットは今日、相手が学校から帰るまで。午後の授業が終わるまでに見つけられれば…。

「そっか、じゃあどうにも無理そうだったら言ってよ!」

「うん、ありがとう。…でも自分で見付けたいんだ」

その相手が暁先輩じゃなくても、暁先輩の想いはせめて私が受け取りたい。

いつも何考えてるのかわからなくて、追い付くことはなかなかできないけど、暁先輩がくれるものならば全部こぼさずに胸にしまいたいの。

だから私も最後まで青春リクエスションしなくちゃ。

「…わかった。きっと見付かるでしょ!」

「うん!」

チャイムが鳴る、そろそろ最終手段を取るしか…

できることならあんまりやりたくはなかったんだけど、必死みたいに思われたら恥ずかしいし、青リクメンバーとしてのプライドも…っ

なんてちっぽけな思いを飲み込んで、目をつぶって思いっきり送信ボタンを押した。


“パーティ☆チョコレート127番の人探してます!メッセください!”


Speaks見てくれてるといいな、交換する気持ちのある人だといいな、見付けてもらえるといいな…

机に置いたスマホに向かって手を合わせ、念を送った。

メッセもらえますように!
…あといい人でありますように!