「ゆっめー!お疲れ様っ!!!」

「凛空ちゃん…ハァ、お疲れ、元気だね…ハァ」

地獄のマラソンを終えた後、教室に戻ると男子は体育館でバスケだったらしくご機嫌なテンションで飛んできた。
制服に着替えたにも拘わらず、私は未だ必死に呼吸を整えていたのに。

「さっき会長に会ったんだけど今日生徒会あるから集合だってさ、由夢にも伝えてって」

「そうなんだ、わかった!」

今ので一気に体力回復した。
ぱぁーっと何か得たみたいに軽くなった。
口実がなくても、用事は必要で、その用事は生徒会しか基本ない。久しぶりの生徒会だ。

「一緒に行こうぜ」

「うん、じゃあ授業後ね!」

あと授業2時間がんばったら暁先輩に会えるんだ。

「あ、そうだ…あとこれ」

「ん?」

「購買行ったら今日入荷されてたんだ、由夢食べたいって言ってたじゃん?」

そう言って凛空ちゃんが右手に持っていたのは…

「チョコクリームメロンパンだ!」

「月一入荷が今日だったから」

月1回不定期で販売されるチョコクリームメロンパンは限定品ってこともあってタイミングよく買いに行かないとすぐに売り切れてしまう。噂ばかりでまだ1度も食べたことがなかった。

「いいの!?もらって」

「うん、俺はカレーパン買ったから!2つ!あとおにぎり!」

「今日もよく食べるね!」

だから念願のチョコクリームメロンパンだった。
これがあのチョコクリームメロンパン…かぁ。

「凛空ちゃんありがとう!」

「いいえ!」

もらったメロンパンぎゅっと抱くようにして寧々の元へお弁当を食べに向かった。

今日はお弁当もあるけどメロンパンも食べちゃお、マラソンがんばったしね!