現皇帝陛下は人を支配する権能を所持している。




その事は小説にも書いてあった、けれどリズナリアの髪と瞳は赤髪に紫の瞳だった




何故だろう？と思い出しているうちにリズナリアがまだ立てないくらい幼い時に棚を叩いて遊んでいた時に上から何かの魔法薬が降ってきた事を思い出した。




その魔法薬の名前が"色変わりの薬"で大人が一滴使えば1日髪の色と瞳の色を変えることが出来るもので、赤ちゃんの頃に全量頭にぶっかけてしまったリズナリアは18歳になるまで薬の効能が解けなかった




その時はまだ自分が皇族であることも髪の色も瞳の色も知らない時だった為自分が皇族であることも分からなかった。



自分のミスに魔法も神の権能も持っていたリズナリアは一方的にエリアーナに嫉妬心を抱いていた。才能も地位も親も掴もうと思ったら掴めた話だ。




今思えばリズナリアって...相当馬鹿なんじゃ...





幸い今はまだ魔法薬が降ってきていないので髪と瞳の色は変わっていない。




歩けるようになるまで絶対に棚で遊ばないでおこう...




「なんでお前こんなガキ育ててんだよ。自分の子でもないくせによォ〜」




壁が薄いからか隣から話し声が聞こえ盗み聞きする。




「家の前にあいつと紙があったんだよ。5月1日リズナリア。育ててくれる方にはそれなりの額をお渡しする事を誓います。ってよ」