嬉しそうに驚く凌玖先輩が純粋で愛おしく思える。

凌玖先輩の喜ぶ顔が見たくて、すぐにカバンから紺色の箱を出した。



「1ヶ月記念で用意しちゃいました」



そっと渡すと、嬉しそうに受け取ってくれる凌玖先輩。



「歌桜からのプレゼント嬉しい。開けていい?」

「はい……っ」



凌玖先輩が開けた中身は……。



「……! 腕時計だ」



わたしがプレゼントしようと準備してたのも腕時計。

まさか、凌玖先輩とあげたいものが同じだと思わなかったから、考えが同じで嬉しい。



「実用的なもののほうが便利かなと思いまして。あとは、わたしのこと思いだしてほしいなって……」



い、言っちゃった……!

今日だけは特別だからいいよね……?