でも、


『…浮気だよ。私の会社の後輩の…めちゃくちゃ可愛い女の子と』


って、なぜか2人以外の誰にも言いたくなかった真実を話してしまった。


口からするりと自然に飛び出したんだ。


黙る律君。


『…家に何人か私の会社の女友達が遊びに来てね。その時にたぶん意気投合したのかな。私の知らないところで連絡先をこっそり交換したみたいで。その時、私は旦那のこと100%信じてて…でも、それから隠れて何度か会って…結局はそういう関係になったみたい』


思い出すだけで気持ち悪くなるけど、無理に笑顔を作った。


私のバカな過去のことで心配かけたくなかったから。


『夢芽は本気でそいつのこと好きだったのか?』


律君は少し低いトーンで聞いた。


『…まあ、それは…そうかな。好きだった…と思う』


うん、好きだったよ。


大好きだったから結婚したんだもん。