『律君の独り占めはダメだよ』


幸斗が沙織ちゃんに向かって言った。


『え~意地悪。幸斗君も律君と結婚したいの~?』


『あかん、あかん。幸斗が律君と結婚とか、さすがにそれはあかんわ』


と、明音。


『僕だって仲良くなってもいいよね?』


幸斗が甘えたような声で言った。


『もう十分仲良くなってる』


ニコッと笑って答える律君。


『だよね、良かった』


シャンパンを飲みすぎたのか、幸斗もほっぺたが赤いよ。


普段は絶対こんな風にならないのに…


今日は嬉しくてつい酔っちゃたんだろうな。


『ズルい!幸斗君はダメ!私の律君だよ~』


そう言って、沙織ちゃんはいきなり律君の腕にしがみついた。


もう…みんなやりたい放題だよ。


酔いから冷めたら、自分が何を言ったかなんて覚えてないんだろう。


私は、お酒は控えてるから意外と冷静にみんなのことを見れた。


それに律君も…


結構飲んでるのに顔色1つ変えないんだな…


お酒、かなり強いんだ。


明音も相当強いけど、さらにその上をいってると思う。