『そんな…』


『お互いの気持ちを話した時に、お前に告白したことも聞いたし、俺も告白したって言った』


私、2人から告白されたんだよね。


まだ信じられないよ…


『でも、俺も店長も2人ともまだ夢芽に返事はもらえてない』


『あっ、ごめん…』


まだ自分の気持ちがわからなくて…


『謝るな。お前は悪くない』


『だけど…』


『いいんだ、ゆっくりで。焦らせるつもりは無い』


『う、うん』


『速水店長だって遠くに行く訳じゃない。本社は電車ですぐだし。お前はゆっくり答えを出せばいい。でも…もちろん俺はお前を店長に渡す気はないけどな』


律君…


そんなこと言われたら、自分の気持ちがわからないくせにキュンとするよ。


本当に…私って何なの?


『でも、店長が異動になって夢芽には会えなくなるのに、俺だけがこの店に残って近くに夢芽がいたら…やっぱりフェアじゃない気がして…』