『そっか。でもすごく…楽しそうだった』


『普通だよ。いつもと同じ』


って、よく考えたら私…


店長と話す時、そんなに緊張してない。


わざと遠ざかることもしてなかった。


なのに、今はこんなにドキドキして…


これってどういうことなの?


『嫌だな、俺。なんか…』


言葉に詰まってる。


珍しいよ、こんな律君。


『…』


『情けないけど、俺、ヤキモチ妬いた。速水店長に』


嘘…ヤキモチ?


本当に…?


律君が私にヤキモチ妬いてくれたなんて、妙に可愛くて心がくすぐったくなった。


嬉し…かった。


この感情、何なんだろう?


『実は俺、最近速水店長と話した。店長に呼び出されて』


『速水店長と?』


何を話したの?


『俺も話したいと思ってたからちょうど良かったんだ。店長は今度、本社に異動になる』


『え?そうなの?』


『ああ。あの人の優秀さはみんなが知ってるだろ。夢芽だって』