何だかわからない。


わからないけど、涙が溢れてきた。


その、愛しい人を見るような眼差しに、心が温かくなってホッとする。


律君は全部わかってくれてたんだ。


私がずっといつも何かを抱えてつらかったこと。


自分に自信が持てなくて…自分を攻めてしまってたことも。


『夢芽。俺が側にいるから大丈夫だ。いつだって隣にいるから』


涙がどんどん出てくる。


溢れて止まらないよ、涙の止め方もわからないなんて、子どもじゃないのに情けない。


声を殺して泣く私を…


律君はずっと抱きしめてくれてる。


すぐには答えは出なくても、それでも私の気持ち…大きく動いた気がする。


正しい想いの方に、私は歩いていきたい。


もう二度と間違いたくないから。


律君、こんな私に優しくしてくれてありがとう。


この大きな体に包まれて、私、すごく守られてる気がしたよ。


涙も止まった頃…


窓の外の雪は舞い落ちることを止め、ほとんど消えてしまっていた。