私達はね、ただの仕事仲間だから。


『私だってそう思いたいし、認めたくない。私、律君が好きだから。だけど、律君が誰を好きなのか知りたいよ。その子より私の方を見てもらいたいの。私のこと、もっとちゃんと律君に知ってもらいたいんだもん』


こんなに必死になって…


本当に律君が好きなんだ。


いつものぶりっ子の感じは今は無くなってる。


きっと、真剣なんだね。


『沙織。律君の好きな人、私も知らんけどさ。もしそれが夢芽やったとしたらさ、私ら友達なんやから応援せーへん？奪い取るみたいなことしても虚しいだけやん』


『明音は黙ってて！夢芽ちゃんどうなのよ！』


そんな風に言われても…


『沙織ちゃん…私…』


『そうやってウジウジして可愛こぶって。バイト先でもそうやって律君のこと惑わせてるの？夢芽ちゃん、浮気されて離婚したんだったら、今は大人しくしててよ。私の邪魔しないで！』


そんな言い方…いくらなんでも傷つくよ。


ものすごく悲しい…